1on1 で何を話すか悩む全ての人へ
こんにちは、愛と希望の代名詞 @pr1v4t3_です。 どうでもいいですが、アンパンマンのティア表は酒のつまみにおすすめです。
さて、本題に移りますが「1on1 で何を話せばいいのかわからない」という言葉をよく耳にしませんか。
インターネットで「1on1 話すこと」というキーワードを検索すると「相互理解」「成長促進」等を軸に 1on1 で話す内容として効果的とされるテーマが紹介されていると思います。
実際のところ、インターネットで紹介されているテーマはどれも適切だと考えています。 しかし、1on1 で何を話せばいいか悩んでいる人が紹介されているテーマを軸に 1on1 を実施しても、そもそもコーチングやティーチングのスキルを持っていないことなどの理由から、効果的な 1on1 を行うことは難しいと考えています。
もう少し抽象的な話をすると、インターネットで出てくるテーマのうち、直接的に「他者(1on1 の相手)の課題を解決する」テーマは難易度が高いです。なぜなら結果をコントロールできないからで、眼に見える結果が出てこなくて難しいと感じているというロジックです。(ピープルマネジメントあるある)
本来 1on1 を通じて成し遂げるべきことは、互いに 1on1 の有効性や意図を理解し、フィードバック/ヒアリング/コーチング等のコミュニケーション手法を駆使しながら相互理解や成長促進を実現することですが、その域に達するまでに多くの時間が必要になります。 そこで、1on1 を始めて間もない/1on1 を取り入れようとしているマネージャーを対象に、慣れない 1on1 でも有効な時間にする方法を本記事では話します。考え方自体は、1on1 を行っている全ての人が活用できます。
難易度の低い目的から成し遂げる
1on1 の目的や 1on1 を通じて成し遂げたいことは「相互理解」「成長促進」等のインターネットで紹介されているものに変わりはないと思います。
一方、そのまま目的を達成しようとすると、どうしてもフィードバックやコーチングといったコミュニケーションが必要になります。もちろんそういったスキルの練度が高ければそのまま解決・改善に向かうでしょうが、何を話せばいいのかわからない人にとっては難易度が高いんじゃないかと思います。
そこで、「相互」のように自分と他者の課題が入り混じると途端に難易度が上がることから、とにかく自分の課題にフォーカスすることを初めはお勧めします。 すなわち、自身が抱える「話している相手のことを知らない」という課題を解決するために「話している相手があらゆる物事に対してどのように考えているか理解する」ことから始めるとよいです。
一次情報を得るための機会と捉える
一般的な 1on1 は上司と部下という関係性で実施されることが一般的だと思います。マネージャーとメンバー的な。もちろんメンバー同士の 1on1 もありますけれど。
エンジニア組織では、エンジニアリングマネージャーとエンジニアという組み合わせをよく観測すると思います。エンジニアリングマネージャーというポジションはエンジニア個人・エンジニア組織に対して、開発生産性の向上や組織文化の醸成のためにさまざまな施策を行うと思いますが、そのような施策を検討する上で重要になるのが一次情報です。
組織に属しているエンジニアが何を感じているか、何を課題と考えているか。そういった一次情報を得る機会として 1on1 を定義すると、話すことがたくさん出てきます。
例えば、エンジニアリングマネージャーとして何らかの教育・育成施策を検討しているときに、ジュニアのエンジニアに対して「入社後のオンボーディングは十分だった?何かわかりづらいところはあった?」や「入社してから事業やプロダクトの理解が進んだ機会は何があった?」など、検討を進める上で参考になる情報を引き出すための質問が無限に湧いて出てきます。
このように、自身の課題を解決するための機会として 1on1 を捉えると、 1on1 で何を話せばよいか悩む人であっても有意義な時間になりやすいと考えています。
さまざまな一次情報を得る
何らかの施策を打つための一次情報を紹介しましたが、常に次の施策を検討しているわけでもないですよね。課題を特定している時期だってあります。
個人的には、「組織・人・環境の健康状態を測ること=課題の発見」と「課題に対してどのように感じているかを知ること=課題の解決」のテーマをグルグル回していくことが有効だと考えています。
「組織・人・環境の健康状態を測ること=課題の発見」というのは、以下のような質問例があります。
- 現在の仕事量に余裕はありますか?
- 他のメンバーから最近 1 ヶ月で感謝されたことありますか?
- 他のメンバーとコミュニケーションする上で課題に感じていることはありますか?
ここに関しては、抽象的でも具体的でもとにかく組織・人・環境に対して相手視点でどう感じているかを知ることができれば十分に有効な質問だと思います。 相手視点というのがポイントです。「今のチームでは何に取り組んでいますか?」のようなチームが主語の回答になる質問は 1on1 で行う必要がありません。そこだけ注意しましょう。
「課題に対してどのように感じているかを知ること=課題の解決」はエンジニアリングマネージャーの施策でも例を挙げた通り、施策に対する情報収集が行えるような質問をするイメージです。
とにかく、 1on1 では価値の高い一次情報が得られます。
次のステップに向けて
一次情報を得るための機会とするのは、飽くまでも最初のステップです。 1on1 本来の目的を達成するために信頼関係の構築や 1on1 で必要とされるスキルの獲得を避けては通れません。一次情報の機会だけに絞るのは勿体無いですからね。
とはいえ、フィードバック/コーチング/ティーチングなど様々なスキルを獲得している間の繋ぎとしては優秀な手段ですので、参考にしてみてください。
おわりに
そのうち、フィードバックの話もブログで書きたい。
最近クルマを買ったのでおすすめのカー用品教えてください。 ついでに、埼玉県のおすすめキャンプ場を教えてください。
記事のタイトルはフジファブリックの「若者のすべて」を準えたものにしたかったのだけど、しっくりくるタイトルが思いつかなかった。